- 英会話の学習が続かない理由
- SMART原則を取り入れた英会話スキル習得の方法
- 英会話学習において重要な振り返りと反省
英会話の学習が続かない7つの理由
- 学習方法に一貫性がなく進捗を感じられない
- レベルに合った教材やレッスンの方法がわからない
- 実際に英語を話す機会が少なく、英会話の必要性を感じなくなる
- 英語で話す自信が持てず、恥ずかしさや不安からレッスンを避ける
- 忙しい生活や他の優先事項によって、英会話の学習に十分な時間を割けない
- 明確な目標を持たず、なぜ英会話を学ぶのかという強い動機がないからモチベーションが保てない
上記のように、英会話の学習が続かない人には『意味のある具体的な目標』が必要です。
SMART原則は目標設定から目標を達成するためのフレームワークです。
この原則に沿った目標設定は明確な基準と期限を持つため、学習効果を実感し、次のステップへの動機づけを強化するのにも役立ちます。
- 何を達成しようとしているのかが明確になり、モチベーションが保てようになる
- 学習の方向性が定まり、達成可能な計画を立てられるようになる
- 学習の進捗具合がわかり、自己評価が明確になる
SMART原則を取り入れた英会話スキル習得のステップ
- Specific (具体的): 明確な目標を設定する(例:英語でプレゼンテーションができるようになる)。
- Measurable (測定可能): 進捗を測る方法を定める(例:週に何回英会話練習をするか)。
- Achievable (達成可能): 現実的な目標を立てる(例:毎日15分の学習)。
- Relevant (関連性): 個人的、職業的な目標との関連性を確認。(例:ビジネス英会話が必要、翻訳家になる)
- Time-bound (期限付き): 目標達成のための期限を設定します(例:1年後に)。
自分のレベルに合った教材を探すことが重要です。
英語教室やオンライン英会話を利用することも有効です。
定期的に自己評価を行い、教師や同僚、言語交換パートナーからのフィードバックを求め、学習の進捗と方向性を確認します。
学習の進捗を定期的に確認し、必要に応じて目標や学習計画を調整します。
学習の振り返りを行い、何がうまくいったか、今後の学習にどのように活かせるかを考えます。
STEP3 〜 STEP6 を繰り返し行う
SMART原則を導入しないとどうなるか・・
- 漠然とした目標
-
目標が漠然としているため、学習の方向性が不明確。
何をどの程度学ぶべきか、どのスキルに焦点を当てるべきかが決定できず、学習方法が定まりません。
- 進捗状況が把握できない
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どの程度進歩しているかの具体的な指標がない状態です。
進歩が見える化できず、モチベーションの低下や学習効果の不明確さが生じ、学習継続が困難に。
- 非現実的な期待
-
自分の能力や費やせる時間を考慮しない場合、目標達成に向けた途方もないプレッシャーを感じ、途中で挫折することも。
「目標達成が困難」だと感じると、学習への意欲が低下します。
- 自身のニーズと無関係
-
学習内容が自身の興味やニーズと関連していない場合、学習への関心が薄れます。
その結果、学習への取り組みが表面的になり、深い学習や実践的なスキル習得が難しくなります。
- 期限の不在
-
学習に対する緊急性が欠け、行動を起こすための動機づけが不足します。
そのため、目標に向けた一貫した取り組みが難しくなり、学習が進みません。
SMART原則を取り入れない場合、英会話学習は方向性を欠き、モチベーションの維持や学習の進捗の状況が把握できません。
また、目標に対する明確なビジョンがないため、学習を続ける意義を見出せず英会話学習を続けることが困難になります。
英会話を習得するためのSMART原則の具体的な活用方法
- Specific:具体的な目標を設定する
- Measurable:数値による測定が可能な目標か
- Achievable:目標は達成可能な範囲内か
- Relevant:関連性のある目標か
- Time-bound:期限の設定をする
SMART原則
Specific:具体的な目標を設定する
具体的な目標は漠然とした目標よりも達成が容易で、進捗状況を確認しやすくなります。
進捗状況を確認することで、自分の努力が具体的な成果を生んでいることを実感できたり、必要に応じて学習計画や方法を調整することが容易になります
具体的な目標の設定は、行動と結果に結びつくため非常に重要になります。
例えば、”英語を上達させたい” という抽象的な目標では、何をどの程度上達させるのかが不明確です。
これを “3か月以内に、日常会話での挨拶や自己紹介がスムーズにできるようになる” という具体的な目標に変えることで、何を学び、どのように練習すべきかが明確になります。
このように具体的な目標を設定することで学習の焦点が定まり、必要な学習資料や練習方法を特定しやすくなります。
さらに、具体的な目標はモチベーションを高める効果もあります。
目標が具体的で達成可能であれば、学習の進捗を明確に感じることができ、それがさらなる努力を促します。
毎日決まった数の新しい単語を学ぶ、週に一度の英会話クラブに参加する、月に一度の自己評価を行うなど、具体的な目標を達成するたびに自信がつき、次のステップに進むためのエネルギーが生まれます。
Specific(具体的)な目標設定は、目標に対する明確な方向性を示し、その達成をより可能性の高いものにします。
手書きのプランナーや日記は、日々の学習や達成した目標を記録するのに役立ちます。
学習の進捗を視覚的に追跡し、達成感を感じることができます。
SMART原則
Measurable:数値による測定が可能な目標か
目標が測定可能であるということは、目標に対して進捗を定量的な指標や、明確な基準で追跡できることを意味します。
つまり、目標に対してどの程度近づいているか、あるいは過去から現在までどのくらい進んだかを確認できるかが重要になります。
例えば英会話能力の向上を目標にする場合、単に「英会話を上達させる」という目標では進捗を測定することが難しいです。
この目標を「毎週5時間の英会話練習を行う」や「毎月新しい単語を100語学ぶ」といった測定可能な形にすることで、具体的な進捗を追跡しやすくなります。
ここでのポイントは、例えば「毎週5時間の英会話練習を行う」という目標は、単に時間を費やすだけでは効果的な学習にはつながらない可能性があるということです。
実りのある学習には単に時間を割くだけでなく、その時間をどのように使うかが重要です。
実りのある効果的な学習のためには、次のような要素が必要です。
- 質の高い学習
-
学習時間を最大限に活用するためには、質の高い教材やリソースを使用することが重要です。
自分のレベルに合った教材、実践的な会話練習、リスニング練習など。
- 能動的な学習
-
受動的な学習(例:ただ聞くだけ)よりもアクティブな学習方法(例:会話に積極的に参加する、文を書いてみる)が、学習効果を高めます。
- フィードバックをもらう
-
講師、言語交換パートナー、またはオンラインコミュニティからのフィードバックを定期的にもらうことで、学習の方向性を確認し、必要に応じて改善できます。
- 自己評価
-
学習の終わりに、どの程度目標に近づいたか、どの部分が良かったか、どこを改善すべきかを自己評価することで、次回の学習に活かせます。
SMART原則
Achievable:目標は達成可能な範囲内か
過度に野心的な目標を設定すると、達成のためのプレッシャーや失敗のリスクが高くなり、結果としてモチベーションの低下を招くことになります。
逆に、実現可能な目標を設定することで達成に向けた自信が育ち、努力を続けることラクになります。
達成可能な目標を設定する際には、現在のスキルレベルや知識、利用可能なリソース(時間、資金、サポートなど)を正確に評価することが重要です。
例えば、英会話学習で「1年以内に流暢に英語を話せるようになる」という目標は、初心者にとっては非現実的かもしれません。
しかし、「3か月で日常会話の基本フレーズをマスターする」や「毎週少なくとも2回の英会話レッスンを受ける」といった具体的で段階的な目標は、現実的で達成可能な範囲内に収まります。
達成可能な目標を設定することで、小さな成功体験を積み重ねることができ、これがさらなるモチベーションの源となります。
小さな目標を一つずつクリアすることは自己効力感(例:自分ならできる)を高め、大きな目標への道のりを歩むことができます。
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SMART原則
Relevant:関連性のある目標か
設定した目標が自身の生活やキャリアの目的に密接に関連している場合、その目標に対する熱意やモチベーションは自然に高まります。
その理由は、学習や努力が自分にとって意味のある成果につながると感じると、より積極的に取り組む傾向があるためです。
例えば、英語を学ぶ目的が海外旅行のためである場合、学習目標は旅行先でのコミュニケーションに役立つ会話スキルや必要なフレーズの習得に関連するものになります。
キャリアアップを目指す人であれば、そのキャリアに関連する技能や知識を身につけることが重要な目標になります。
国際ビジネスに関わる仕事を目指している場合、ビジネス英語のスキルや業界に関する知識を深めることが、関連性の高い目標となります。
重要なのは現在の努力が将来の目指す姿にどのように関連するかを明確にすることです。
目標が自分にとって深く関連するものであればあるほど、目標に対する取り組みは意味が深く、達成に向けた努力も自然と増します。
これにより、学習や目標達成のプロセスはより充実し、学習が続けられなくなるモチベーションの低下を防げます。
自分自身の興味、情熱、価値観を深く理解することが重要です。
何が自分を動機づけるのか、何に情熱を感じるのかを考えることで、自分にとって重要な目標を明確にできます。
SMART原則
Time-bound:期限の設定をする
期限を設定することの利点は、目標に対する明確な終了点が設けられることにあります。
終了点は目標に取り組む際の緊急性を生み出し、延期や先延ばしを防ぐのに役立ちます。
たとえば、6ヶ月以内に英検1級を習得する、1年後には日常英会話を流暢に話せるといった期限は、日々の行動に焦点と方向性を与えます。
また、期限を設定した目標は進捗管理を容易にします。
進捗チェックは目標に対して予定通りに進んでいるか、あるいは計画の見直しが必要かを判断するのと同時に、目標に対する責任感を高めます。
期限を設定する際には、現実的かつ達成可能な時間枠にすることが重要です。
非現実的に短い期限は過度なプレッシャーを生み、一方で長すぎる期限はモチベーションの低下を招く可能性があります。
そのため、目標に適した期限は慎重に行います。
▼期限の決め方のヒント
期限を設定する際のコツは、個人のスケジュールやリソースに基づいて、現実的で適切な期限を選ぶことです。
以下に、期限の決め方に関する具体的な方法を紹介します。
- 目標の大きさを考慮する
-
大きく複雑な目標の場合、より長い期限を設定する必要があります。
一方、小さな目標や短期的な目標は、より短い期限で設定するのが適切です。
- 過去の経験から学ぶ
-
以前に似たような目標に取り組んだ経験がある場合は、その時にかかった時間を参考にします。
- 余裕を持たせる
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予期せぬ遅延が発生する可能性を考慮して、少し余裕を持った期限を設定します。
余裕を持ちすぎるとモチベーションが低下することもあるため、バランスが重要です。
- ステップごとに分割する
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大きな目標を小さなステップに分割し、各ステップに対して個別の期限を設定します。
これにより、全体の目標を達成するための具体的な道筋が見え、進捗を追跡しやすくなります。
- 自身のスケジュールを考慮する
-
生活や仕事のスケジュールを考慮し、現実的な時間管理ができる期限を設定します。
期限の設定は目標達成への道のりを計画的に進めるための重要なステップです。
現実的かつ適切な期限を設定することで、モチベーションを維持し、効果的に目標に取り組むことができます。
英会話の学習において振り返りと反省はなぜ重要なのか
- 理解を深めるため
- 間違いから学習するため
- モチベーションを維持するため
理解を深めるため
言語学習では表面的な知識の習得だけでなく、その背後にある理論や文脈を理解することが重要です。
振り返りを行うことで、学んだ内容を単なる記憶から実際の理解へと変換するプロセスが促進されます。
例えば、特定の表現やフレーズを使った状況を思い返すことで、その表現がどのような文脈で適切か、または不適切かということを理解することができます。
これは特に、異なる文化や言語背景を持つ言語間でのニュアンスの違いを理解するのに役立ちます。
過去の経験を振り返ることで、言語のパターンや規則性を認識し、将来的に新しい状況に適用する能力が高まります。
【例】
「I’m fine, thank you. And you?」というフレーズは英会話においてよく使われる挨拶ですが、文脈によってその使用が適切かどうかが異なります。
通常、このフレーズはカジュアルな会話や日常的な挨拶で使用されます。
例えば、友人や同僚が「How are you?」と尋ねた時にこのフレーズを使うのは適切です。
もしこのフレーズをビジネスミーティングや公式な場で使ってしまうと、場の雰囲気にそぐわないことがあります。
ビジネスの場ではもっとフォーマルな挨拶が求められることが多いです。
このように、同じフレーズでも異なる状況や文化的背景によって適切さが変わるため、学んだ表現を振り返り、それがどのような状況に合うかを理解することが大切です。
間違いから学習するため
言語は発音や文法の規則が複雑で、ネイティブ話者でさえ誤りを犯すことがあります。
自身の間違いを振り返ることで、間違いがなぜ起きたのか、どのようにして改善できるかを理解することができます。
例えば文法的構造や発音が難しい場合、それを繰り返し練習し、正しい形を身につけることができます。
自分の誤りを認識することは、修正のスキルを発達させることにもつながり、結果としてより流暢で自然なコミュニケーション能力を育てることに役立ちます。
モチベーションを維持するため
振り返りと反省は単に過去を振り返るだけではなく、学習過程全体を俯瞰し、その中での自己の成長を認識するために重要です。
これは学習へのモチベーションを維持し、新たな目標に向けて前進するための基盤となります。
英会話スキルの向上、文法理解の深まりなど具体的な進歩を確認することで、これまでの努力が成果に結びついていることを実感できます。
学習プロセスにおける困難や挑戦を乗り越えた経験も、新たな課題に直面した際、その成功体験から自信と強さを引き出すことができます。